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2014年7月20日日曜日

TPPとその価値、反対派の感情を考える --開国をするとメリットが享受できるのだが、なぜ人はそれを拒否するのか?


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今回は、TPPなどの自由貿易についてです。

今回は、リカードの比較優位論やミクロ経済学の死荷重の話を交えながら、TPPが反対される理由について考えてみました。

まず、先日のブログに載せていた経済学者9名のなかに、「リカード」という人がいます。
「経済古典は役に立つ」(再読) --歴史的経済思想家9人が織りなす資本主義の本質、投資は経験ではなく歴史から学ぼう!!

アダム・スミスが「重商主義」を批判し、その中で「絶対優位説」という説を唱えていたのですが、リカードさんはそれを拡張し、「比較優位説」を唱えました。
先に結論から述べますと、自国の輸出できる品目があったとして、他国に対してその品目がすべて生産性優位・「絶対優位」であったとしても、自国内で生産性が劣位のものは他国に生産させたほうが双方得られるものが大きくなる、と言う理論です。

リカードは貿易による「分業」の優位性を理論的に説明しています。比較的単純な理論ですが、1700年代後半から1800年代前半に、すでにこのような自由貿易の優位性、分業の優位性の理論が提唱されていたことに驚かされます。

それから少し時代が経って、ミクロ経済学の話になります。
ミクロ経済学では、生産量・消費量と価格が均衡する点を模索する理論ですが、この中でも自由貿易の有利さが説明されます。

そこで、自由貿易をした時の消費者余剰と生産者余剰、さらに関税や補助金などの政策が実施された場合の余剰の変化と死荷重について考えてみましょう。
なお、図については、池田信夫氏のブログ「TPP参加による消費者の利益は生産者の損失より大きい」からお借りしました。



図は財とサービスの市場において、右肩下がりの需要曲線と右肩上がりの供給曲線が、横軸の生産・消費量と縦軸の価格で均衡する点を示した図となります。

今回のテーマは、自由貿易ですので、政府の規制が全くない状況で貿易が実現すると、上記のような1kg=1000円の点で均衡し、国際取引の均衡価格と一致します。
その時、赤系の部分であるA+B+Cを「消費者余剰」と呼び消費者が得られる利益となります。同様に、青系の部分であるD+Eを「生産者余剰」と呼び生産者が得られる利益となります。この「消費者余剰」と「生産者余剰」の合計(A+B+C+D+E)がこの時の国の余剰となります。

このような状況で、政府がこの財とサービスを守りたいと考え「関税」をかけた場合に各利益がどのように変化をするか見てみましょう。
まず、政府が価格1000円に対して385円の関税を設定して、海外の財とサービスが1385円で国内で販売されます。
この時、消費者は右下下がりの需要曲線に沿って購買をしますから、消費量は1kgから700gへと変化し、消費量が減少します。国内の生産者は1385円で700g分売ることができます。この状況では、「消費者余剰」はAの部分だけになります。自由貿易の時はA+B+Cだった利益が関税によって、B+C分を取られてしまったことになります。
一方、「生産者余剰」はどうでしょうか?生産者は1385円・700gの均衡点から左側のB+Dが生産者余剰です。
以上を踏まえると、関税を与えたことにより、C+Eの部分が消費者・生産者余剰から減ってしまっていることに気づくと思います。この部分を「死荷重」といい自由貿易に対して、社会的損失が生じてしまっていることを表します。

また、政府が「補助金」で対応した時も、死荷重は生じてしまいます(ただ、関税の時よりも死荷重は小さくなる。この話はまた別の機会で)。
このように、何かしらの規制を入れると多かれ少なかれ社会的損失が生じてしまい、国としては損をしている状況になってしまいます。

では、なぜ余剰が減ってしまうのに、国民はTPP等の自由貿易に反対するのでしょうか?まず、生産者から考えてみましょう。生産者の方は比較的考え方が簡単で、関税が撤廃されることにより、安い財やサービスが輸入されますので自らの取り分が少なくなってしますから、反対でしょう。
一方、消費者の方は不思議です。消費者は安い財やサービスが入ってきて得られる利益も大きくなるのになぜ反対する人が多いのでしょうか?消費者余剰が増えるのになぜ反対なのでしょうかね?

まあ、不思議な現象なのですが、多分に心理的な状況が多いのではないでしょうか?
価格だけでない、なにかの価値を消費者は感じているのでしょう。
具体的には、次のようなものでしょうか?
①価格だけではない、品質などを評価している
 中国産、韓国産は品質が悪いなど。あと、国の産業を壊される恐怖など。
②情報の非対称
 消費者はすべての情報を持っているわけではありません。つまり、価格は安くてもそれ以外の情報を含めて総合的に判断をしたいが、その情報がない、判断しかねる状態であるということ。
 ということで、なんだか反対という論理。
③強いて言うと業界団体 政治の問題
 生産者の話でもありますが、消費者もだいたい生産者でもありますし、何かの団体に所属していることもあります。そうすると、消費者でもあり生産者でもあり、サラリーマンとして自分の家庭も守るために、自分の会社の業界として反対、と言う論理。

いろいろ、複雑な理由はありそうですね。

以上のことを考えると、TPPによる開放は、学術的・論理的に社会の余剰を増加させるが、それだけではない価値を考える消費者は価格以上の何かを求めている。そこまで踏み込んだ納得性を得るのはかなり難しいことだ、ということでしょう。

まあ話は変わりますが、私の投資法が価値と価格のギャップを考えていく投資法であるので、こんなところにも感情を含んだ価値と価格のギャップの存在があることが分かり、うまくすると投資のチャンスを広げることができるかもしれませんねー。

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