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前回、寄付に関する話を書きました。ふるさと納税による全額税額控除、その他の寄付の控除などを解説しました。↓
「世の中のために寄付をやってみよう1 --住宅ローン完済に伴い人生の目標としていた寄付を実行に。ただ、寄付先ややり方でいろいろ思案中です」
では日本で最大のチャリティー番組、24時間テレビで寄付をした場合、控除が受けられるでしょうか?実は、日本テレビに寄付をした場合、寄付金の控除は受けられません。
24時間テレビと24時間テレビチャリティー委員会
その理由は、募金先が、日本テレビではなく、「公益財団法人24時間テレビチャリティー委員会」だからです。ちなみにこの団体は、2013年12月1日発足で比較的新しい組織なので、それまでは公認された団体でもありませんでした。もちろんそれまで寄付金の控除もありませんでした。
この団体の財務の情報は、こちらです。
その役割分担は?
では、日本テレビとの役割はどうなっているかというと、
日本テレビ
- テレビの枠を貸す
- 広告収入は、日本テレビへ
- その中で、出演者へのギャラ、もろもろ運営費を捻出
24時間テレビチャリティー委員会
- 上述の財務状況を見るとわかりますが、寄付金の収集
- 寄付金の利用
- この団体は、公益財団法人のため儲けてはいません
となります。
お金の流れと関係者一覧
お金の流れとその価値を各立場で見てみましょう。
日本テレビ
- 広告収入が集まりやすい優良コンテンツ → この枠に広告を出すと、世の中の人に寄付行為をしていると勘違いしてもらえる
- 出演者のギャラや運営費を払っても大黒字、儲けている
被寄付者
- なんやかやで最終的には、寄付金が増えて、福祉等が充実する
24時間テレビチャリティー委員会
- 優良なメディア枠を使えて、寄付金が集まりやすい
番組出演者
- この番組に出演すると、世の中の人に寄付行為をしていると勘違いしてもらえる
- この番組に広告を出すと、世の中の人に寄付行為をしていると勘違いしてもらえる
以上を踏まえると、大きく見ると最終的に被寄付者に大きな寄付額が集まっているので、結果okであると思われます。
少し感じる違和感はどこから来るか?
詳細に見ると、実際にお金を出している世の中の人を、「日本テレビが寄付者のようなふりをして」勘違いさせているところに、違和感を感じるのかもしれません。
この記事のまとめ:
- 24時間テレビの寄付行為の主体は、日本テレビではなく、24時間テレビチャリティー委員会
- この団体は、2013年までは公式な寄付団体認定をされていなかった
- 24時間テレビへの違和感は、優良な枠時間帯、優良なコンテンツを利用して、儲けている日本テレビにあるのかもしれない
- 24時間テレビチャリティー委員会は公益財団法人で儲けていないので、24時間テレビは儲けていない、と強弁することができる
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